※ 樹脂成形品のシボ加工について
シボ加工とは
金型に微妙な模様をつけることによって、樹脂成形品の表面をザラザラにすることが出来る。 これが製品の高級感や、滑り止め、ヒケ・ウェルドライン防止といった機能をもつ。
加工方法
薬品によって金属を溶解する化学腐食(ケミカルエッチング)が一般的。 エッチングでは耐酸インクを金型の表面に模様付けする。 その後、酸で腐食させると耐酸インクの無かった部分が凹になる。 模様付けと腐食の繰り返しがシボ加工工程となる。
エッチングの他には放電加工という方法もとられる。 表面粗さが6S程度までしか出来ない点と、製品形状に応じた電極が必要で、納期がかかるというデメリットがある。 一方、型寿命が長い点と、シボ形状が半円状なので離形性が良いというメリットがある。
最近では、CAD/CAMによって金型に直接シボ模様を彫り込む加工が開発されているようだ。
http://techon.nikkeibp.co.jp/article/HONSHI/20090826/174562/
これにより、シボ加工屋を介さず加工時間が短縮出来る、薬品を使わず環境負荷が減るというメリットがある。
設計時の注意
シボ加工を施すと成形品の離形時にかじりやすくなる。 一般にシボ深さ10μmにつき1度余計に勾配をつける必要がある。
参考リンク
・棚澤八光社:
http://www.tanazawa.co.jp/index.html
・
http://polymar.seesaa.net/category/3841621-1.html
・
http://www.mold-tech.jp/texturing.htmPR
2010.09.20
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